<収録作品は『白』などです> 芥川龍之介全集(5) [ 芥川龍之介 ](ショップ:楽天ブックス)

■目次
仙人/庭/一夕話/六の宮の姫君/魚河岸/お富の貞操/おぎん/百合/三つの宝/雛/猿蟹合戦/二人小町/おしの/保吉の手帳から/白/子供の病気/お時儀/あばばばば/一塊の土/不思議な島/糸女覚え書/三右衛門の罪/伝吉の敵打ち/金将軍/第四の夫から/或恋愛小説/文章/寒さ/少年/文放古/桃太郎/十円札/大導寺信輔の半生/早春/馬の脚/春

■青空文庫から『白』を一部抜粋
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 ある春の午(ひる)過ぎです。白(しろ)と云う犬は土を嗅(か)ぎ嗅ぎ、静かな往来を歩いていました。狭い往来の両側にはずっと芽をふいた生垣(いけがき)が続き、そのまた生垣の間(あいだ)にはちらほら桜なども咲いています。白は生垣に沿いながら、ふとある横町(よこちょう)へ曲りました。が、そちらへ曲ったと思うと、さもびっくりしたように、突然立ち止ってしまいました。
 それも無理はありません。その横町の七八間先には印半纏(しるしばんてん)を着た犬殺しが一人、罠(わな)を後(うしろ)に隠したまま、一匹の黒犬を狙(ねら)っているのです。しかも黒犬は何も知らずに、犬殺しの投げてくれたパンか何かを食べているのです。けれども白が驚いたのはそのせいばかりではありません。見知らぬ犬ならばともかくも、今犬殺しに狙われているのはお隣の飼犬(かいいぬ)の黒(くろ)なのです。毎朝顔を合せる度にお互(たがい)の鼻の匂(におい)を嗅ぎ合う、大の仲よしの黒なのです。

■『白』などの著作権が切れている作品は青空文庫(http://www.aozora.gr.jp/)でも読むことができます。

島崎藤村の『並木』 一部抜粋
 相川は金縁の眼鏡を取除(とりはず)して丁寧に白い※(「巾+白」、第4水準2-8-83)子(ハンケチ)で拭(ふ)いて、やがてそれを掛添えながら友達の顔を眺(なが)めた。
「相川君、まだ僕は二三日東京に居る積りですから、いずれ御宅の方へ伺うことにしましょう」こう原は言出した。「いろいろ御話したいこともある」
「では、君、こうしてくれ給え。明日午前(ひるまえ)に僕の家へやって来てくれ給え。久し振でゆっくり話そう」
「明日?」と原はいぶかしそうに、「明日は君、土曜――会社があるじゃないか」
「ナニ、一日位休むサ」
「そんなことをしても可(い)いんですか、会社の方は」
「構わないよ」
「じゃあ、そうしようかね。明日は御邪魔になりに伺うとしよう。久し振で僕も出て来たものだから、電車に乗っても、君、さっぱり方角が解らない。小川町から九段へかけて――あの辺は恐しく変ったね。まあ東京の変ったのには驚く。実に驚く。八年ばかり金沢に居る間に、僕はもうすっかり田舎(いなか)者に成っちゃった」
「そうさ、八年といえばやがて一昔だ。すこし長く居過ぎた気味はあるね」

  

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